自分が関わっているTEDxKids@Tokyoの仲間たちと、「暗闇ごはん」を体験してきました。
これは、視覚を奪うという通常は体験することのない状態で食事を取ることから食について改めて考え直す、という企画です。TEDxKids@Tokyoメンバーの1人であり、浅草にある緑泉寺の住職をされている青江覚峰さんが行っています。
http://www.higan.net/kurayami/
当日はTEDxTokyo yzのメンバーも加わり総勢15名程度の賑やかな催しとなりました。
食事は、アイマスクをした上で席に着き、一品ずつ料理を味わっていきました。触覚に頼ってお膳から食べ物を口に運ぶことの難しさや、目が見えないと食材がなかなかわからない自分の味覚の未熟さを痛感するとともに、興味深かったのは周囲の人とのコミュニケーションがいつも以上に密になっていたことでした。会場に入る前に目が見えない状態になるので、隣や前の席に誰がいるのかは会話で確認するしかありません。また、どんな料理が出て来るのかわからない、そして自分の味覚だけでは食材が判別できないものがある、という状況の中では、コミュニケーションを通して「今食べているものは何なのか」をともに推量するという安心感や、好奇心の充足につながったのだと思います。
詳細は記しませんが、いただいた料理はどれも手間と心がこもった素晴らしいものでした。食事後に明かりをつけて一品ずつ解説をしていただきましたが、食材の選択から調理法まで、それぞれに込められた思いを伺いながら、食べるということ、人と人や人と自然のつながり、そしておもてなしの心遣いといったことに、改めて思いを馳せました。
2011年12月21日水曜日
2011年10月13日木曜日
[読書ノート]「いま、地方で生きるということ」
西村佳哲さんの新刊「いま、地方で生きるということ」を読み終わりました。ちょうど自分が北海道の旅行から帰って来たところで地方での暮らしについていろいろと感じることがあった時期でもあり、とても響いてくることがある本でした。
この本は、震災の後に、働く場所や生きる場所について著者が思いを巡らしながら東北と九州を巡り、知人やそのまた先のつながりの人へインタビューを重ねた記録です。登場する人たちの言葉を読みながら強く感じたのは、彼らが皆、しっかりとその地に腰を下ろしながら、それでいて必要とあれば軽やかに他の場所で動くこともできる人だなということでした。
根を張りながら、一方で自ら綿毛になることもできるような生き方。地方に暮らすからといって、必ずしも生活が単調で退屈になる訳ではないし、慣習や近所づきあいに縛られ窮屈な思いをする必要もない。内向きな姿勢を取っ払い、地元を見つめながらも外に対してオープンな姿勢でいることができれば、互いに顔が見えやすい関係や手頃な街のサイズ、自然との距離の近さといった要素が都会には無い強みになるのかもしれない。そんな暮らし、いいかもしれないな。この本を読んで、そんなことを感じました。
| いま、地方で生きるということ | |
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この本は、震災の後に、働く場所や生きる場所について著者が思いを巡らしながら東北と九州を巡り、知人やそのまた先のつながりの人へインタビューを重ねた記録です。登場する人たちの言葉を読みながら強く感じたのは、彼らが皆、しっかりとその地に腰を下ろしながら、それでいて必要とあれば軽やかに他の場所で動くこともできる人だなということでした。
根を張りながら、一方で自ら綿毛になることもできるような生き方。地方に暮らすからといって、必ずしも生活が単調で退屈になる訳ではないし、慣習や近所づきあいに縛られ窮屈な思いをする必要もない。内向きな姿勢を取っ払い、地元を見つめながらも外に対してオープンな姿勢でいることができれば、互いに顔が見えやすい関係や手頃な街のサイズ、自然との距離の近さといった要素が都会には無い強みになるのかもしれない。そんな暮らし、いいかもしれないな。この本を読んで、そんなことを感じました。
2011年10月1日土曜日
TEDxKids@Tokyoいよいよ開催です。
自分も関わってきたTEDxKids@Tokyo,いよいよ本日(10/1)9:00~13:00の開催です!
ライブストリーミングもあります。是非ご覧下さい!
http://tedxkidstokyo.com/
ライブストリーミングもあります。是非ご覧下さい!
http://tedxkidstokyo.com/
2011年8月29日月曜日
[読書ノート]「梅原デザインはまっすぐだ!」
羽鳥書店が出版した、2010年7月に行われた梅原真さんと原研哉さんの対談を書籍化した文庫です。
表紙に「ニッポンの風景をつくりなおせ」副読本とあるように、梅原さんのデザインした作品を紹介する「ニッポンの~」を読んでからでないと、この本は十分に楽しめないかなぁという気がします。そういう意味で、広く一般を狙った本ではないのかもしれません。また、装丁が上品で手に取った感じも良いのですが、内容は1時間程度で読める130ページほどのもの。それにしては値段がちょっと高めだなぁという感は否めませんでした。
とはいえ、梅原さんのデザインが好きで、普段メディアにほとんど登場しない梅原さんの言葉をもっと聞きたい・読みたいという人にとって興味深い本であることには間違いありません。「ニッポンの風景をつくりなおせ」に出てきた作品を元に、原さんがデザインの裏にある思考や流儀に迫っていく様を自分はとても面白く読みました。
原研哉さんの著作「デザインのデザイン」 などを以前夢中になって読んだことがありますが、やはり感覚がとても鋭い方だと改めて感じました。デザイナーというのはスタイリングを作るというよりも「構想」を提案する職業だ、という原さんの言葉に、そういう意識を持っているからこそ作品にメッセージや物語が込められていくのだろうと、深く頷きました。
| 梅原デザインはまっすぐだ! (はとり文庫 1) | |
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表紙に「ニッポンの風景をつくりなおせ」副読本とあるように、梅原さんのデザインした作品を紹介する「ニッポンの~」を読んでからでないと、この本は十分に楽しめないかなぁという気がします。そういう意味で、広く一般を狙った本ではないのかもしれません。また、装丁が上品で手に取った感じも良いのですが、内容は1時間程度で読める130ページほどのもの。それにしては値段がちょっと高めだなぁという感は否めませんでした。
とはいえ、梅原さんのデザインが好きで、普段メディアにほとんど登場しない梅原さんの言葉をもっと聞きたい・読みたいという人にとって興味深い本であることには間違いありません。「ニッポンの風景をつくりなおせ」に出てきた作品を元に、原さんがデザインの裏にある思考や流儀に迫っていく様を自分はとても面白く読みました。
原研哉さんの著作「デザインのデザイン」 などを以前夢中になって読んだことがありますが、やはり感覚がとても鋭い方だと改めて感じました。デザイナーというのはスタイリングを作るというよりも「構想」を提案する職業だ、という原さんの言葉に、そういう意識を持っているからこそ作品にメッセージや物語が込められていくのだろうと、深く頷きました。
2011年8月15日月曜日
奥多摩の渓谷にて
奥多摩に行ってきました。川遊びをするのが目的です。随分と前、学生の頃に羽村で有機米を作るという活動に多少関わっていたことがあるのですが、それよりも先に行くのは初めて。
休日だったので、青梅から先に行く電車にはたくさんの人が乗っていました。主に登山客が多かったように見えましたが、僕たちが目指したのは川です。海やプールとはまた違うところで子どもと水遊びを しようというのが目的でした。
御嶽渓谷は、こんな感じのところでした。このあたりでは多摩川も勢いよく流れ、カヤックやラフティングを楽しむ人たちが多く下って来ます。ただ、うちの場合はそんな激流で遊ぶことはできないので、岩や蛇行の関係で河原付近の流れが穏やかになっているところを探し、そこで水遊びとなりました。
水温は思ったよりかなり冷たかったです。膝ぐらいまで浸かる分には気持ちよいですが、ラッシュガードを着ていてもずっと体を水につけていると冷えてしまうぐらい。子どもも、しばし水で遊んでは河原に戻って体を温める、というぐらいのペースがちょうどよかった様子。水辺では土手の上よりも涼しくて、蚊などもおらず、ご飯を食べるにも水遊びをするにも非常に快適でした。タープかテントがあれば最高でしょう。勢いよく流れる川の音を聴きながら、「やっぱり水辺はいいな」と心地よく過ごした1日でした。
休日だったので、青梅から先に行く電車にはたくさんの人が乗っていました。主に登山客が多かったように見えましたが、僕たちが目指したのは川です。海やプールとはまた違うところで子どもと水遊びを しようというのが目的でした。
御嶽渓谷は、こんな感じのところでした。このあたりでは多摩川も勢いよく流れ、カヤックやラフティングを楽しむ人たちが多く下って来ます。ただ、うちの場合はそんな激流で遊ぶことはできないので、岩や蛇行の関係で河原付近の流れが穏やかになっているところを探し、そこで水遊びとなりました。
水温は思ったよりかなり冷たかったです。膝ぐらいまで浸かる分には気持ちよいですが、ラッシュガードを着ていてもずっと体を水につけていると冷えてしまうぐらい。子どもも、しばし水で遊んでは河原に戻って体を温める、というぐらいのペースがちょうどよかった様子。水辺では土手の上よりも涼しくて、蚊などもおらず、ご飯を食べるにも水遊びをするにも非常に快適でした。タープかテントがあれば最高でしょう。勢いよく流れる川の音を聴きながら、「やっぱり水辺はいいな」と心地よく過ごした1日でした。
2011年7月5日火曜日
カミール・シーマン「心に焼きつく氷山の写真」(日本語訳文)
以下は、TED Talksのひとつ「カミール・シーマン「心に焼きつく氷山の写真」(Camille Seaman: Haunting photos of polar ice)」の、拙訳による日本語訳文です。このトークの紹介についてはこちらをご覧ください。
カミール・シーマン「心に焼きつく氷山の写真」(紹介)
自分がこれまでに翻訳したTEDトークを紹介するエントリです。
「カミール・シーマン「心に焼きつく氷山の写真」(Camille Seaman: Haunting photos of polar ice)」
[TED2011, 4分11秒]
話者のカミール・シーマンは写真家で、2011年のTEDフェローでもある人です。このトークに出て来るような氷山や、極地のペンギン、空を覆う巨大な雲など、自然をテーマにした写真を多く撮っています。初めてこのトークを見た時、寒々しい背景の中に凛とした美しさを感じさせる氷山の写真に、はっと目を惹かれました。また、「氷山の写真を撮るのは祖先のポートレートを撮るようなものだ」とする彼女の自然観も強く印象に残りました。TED Blogでのインタビュー(こちら)で、彼女は全てのものはつながっているという考え方は祖父に教わったものだと述べています。その通り、根っこの方で自然としっかり結びついている人だなということが、写真からも話の内容からも伝わってきました。特に、最後に出て来る「回転する氷山」の映像は圧巻です。
<関連サイト>
カミール・シーマンの公式サイト:
http://www.camilleseaman.com/
「カミール・シーマン「心に焼きつく氷山の写真」(Camille Seaman: Haunting photos of polar ice)」
[TED2011, 4分11秒]
話者のカミール・シーマンは写真家で、2011年のTEDフェローでもある人です。このトークに出て来るような氷山や、極地のペンギン、空を覆う巨大な雲など、自然をテーマにした写真を多く撮っています。初めてこのトークを見た時、寒々しい背景の中に凛とした美しさを感じさせる氷山の写真に、はっと目を惹かれました。また、「氷山の写真を撮るのは祖先のポートレートを撮るようなものだ」とする彼女の自然観も強く印象に残りました。TED Blogでのインタビュー(こちら)で、彼女は全てのものはつながっているという考え方は祖父に教わったものだと述べています。その通り、根っこの方で自然としっかり結びついている人だなということが、写真からも話の内容からも伝わってきました。特に、最後に出て来る「回転する氷山」の映像は圧巻です。
<関連サイト>
カミール・シーマンの公式サイト:
http://www.camilleseaman.com/
2011年6月26日日曜日
子どもの遊びと自発性
昼間、子どもとプレーパークに行ってきました。しばらく好きなように遊んだ後、穴掘りがしたいというので、シャベルを借りて来ることにしました。ここでは、園芸とか畑仕事とかで使うような、長さ70~80cmぐらいある本格的なシャベルを使うことができます。それが子どもにとっては楽しいようで、来るときはよく穴掘りをしています。
今日は少し時間に余裕があったので、ただ土を掘り返すのではなく、緩やかな斜面に沿って小さな川を作り、最終目的地(少し深く掘ったダム)まで水を流してみることにしました。息子と2人で掘ったり土をどけたりしているうちに、プレーパークに遊びに来ていた他の子どもたちが何人か来て、「何してるの~?」と興味深げな様子。やがて、1人、2人と穴掘りや水運びに加わり、最後は5~6人ほどの「プロジェクト」として3つのダムと2つの経路を持つ川が完成しました。所要時間は1時間半程度でした。
プレーパークは、一般の公園に加えて遊びの幅がずっと広い場所です。子どもたちは、木登りに焚火(大人がそばにいます)、水遊び、くぎ打ち、楽器弾きなど、さまざまな遊びを思い思いにしています。その中で、自分が始めたことに他の子どもたちが何人も参加してくるというのは、今日が初めての体験でした。そこで感じたのは、自発的に参加してくると子どもたちは本当に熱心に物事に取り組むし、自分たちのアイデアを加えながら遊びをどんどん発展させていくなあ、ということでした。そして、あまり年齢に関係なく面白そうなことには近づいてくるんだな、ということも自分にとっては発見でした。土を掘る、水を運んで流すというわかりやすくて間口の広い行為だったこともあるのでしょうが、今日来た子どもたちは、見たところ大体3歳~12歳ぐらいまでバラツキがありました。そうした面々が、川を作るという軸に沿いながら思い思いのスタイルで遊びに参加している姿を見て、何だかいいなあと思いました。
今日は少し時間に余裕があったので、ただ土を掘り返すのではなく、緩やかな斜面に沿って小さな川を作り、最終目的地(少し深く掘ったダム)まで水を流してみることにしました。息子と2人で掘ったり土をどけたりしているうちに、プレーパークに遊びに来ていた他の子どもたちが何人か来て、「何してるの~?」と興味深げな様子。やがて、1人、2人と穴掘りや水運びに加わり、最後は5~6人ほどの「プロジェクト」として3つのダムと2つの経路を持つ川が完成しました。所要時間は1時間半程度でした。
プレーパークは、一般の公園に加えて遊びの幅がずっと広い場所です。子どもたちは、木登りに焚火(大人がそばにいます)、水遊び、くぎ打ち、楽器弾きなど、さまざまな遊びを思い思いにしています。その中で、自分が始めたことに他の子どもたちが何人も参加してくるというのは、今日が初めての体験でした。そこで感じたのは、自発的に参加してくると子どもたちは本当に熱心に物事に取り組むし、自分たちのアイデアを加えながら遊びをどんどん発展させていくなあ、ということでした。そして、あまり年齢に関係なく面白そうなことには近づいてくるんだな、ということも自分にとっては発見でした。土を掘る、水を運んで流すというわかりやすくて間口の広い行為だったこともあるのでしょうが、今日来た子どもたちは、見たところ大体3歳~12歳ぐらいまでバラツキがありました。そうした面々が、川を作るという軸に沿いながら思い思いのスタイルで遊びに参加している姿を見て、何だかいいなあと思いました。
2011年6月19日日曜日
TEDxKids@Tokyo 始まります
今年のTEDxTokyoが終わってひと月。その後会った運営スタッフの中には「終了後しばらくは(ちょっと放心したように)ゆっくりしてた」という人が何人もいますが、日本におけるTEDxの新しい取り組みであるTEDxKids@Tokyoが動き出しました。
今週オープンしたサイトはこちらです。
http://tedxkidstokyo.com/
TEDの精神を生かし、子どもたち(今回のイベントでは8~12歳が対象)が主役の、アイデアを共有するための機会やつながりを作っていこうという取り組みです。自分もスタッフの一員として関わっていきます。具体的な動きは、上記のウェブサイトやTEDxKids@Tokyoのツイッター、フェイスブック・ページなどを通じて順次お知らせしていきます。どうぞご期待下さい。
今週オープンしたサイトはこちらです。
http://tedxkidstokyo.com/
TEDの精神を生かし、子どもたち(今回のイベントでは8~12歳が対象)が主役の、アイデアを共有するための機会やつながりを作っていこうという取り組みです。自分もスタッフの一員として関わっていきます。具体的な動きは、上記のウェブサイトやTEDxKids@Tokyoのツイッター、フェイスブック・ページなどを通じて順次お知らせしていきます。どうぞご期待下さい。
2011年6月10日金曜日
Playing For Changeの新譜「PFC2」
帰宅したら、注文していたPlaying for Changeの新譜「PFC2 Songs Around the World」が家に届いていました。
Playing for Changeのことは以前にも書いたことがありますが(こちら)、世界各地のミュージシャンが曲をバーチャルに共演し、音楽を通じて世界をつなげていこうというプロジェクトです。前作に入っていた「Stand By Me」などは、日本でもCMに使われたりして話題になりました。
その第2作が出るということで心待ちにしていたのですが、今回も世界のさまざまな場所からの音楽家が参加して曲を歌いつなぎ、音楽の楽しさやポジティブなパワーがひしひしと感じられる内容になっています。前作で「Stand By Me」や「One Love」などの大名曲がカバーされていたように、PFC2では「Imagine」や、ボブ・・マーリーの息子ステファンが参加する「Redemption Song」などが歌われています。
また、DVDには、前作で「Stand By Me」のリードヴォーカル的な位置づけだったロジャー・リドリーをフィーチャーした「(Sittin' On) The Dock Of The Bay」が入っているのも嬉しいところです。 ソウルフルで心地よい曲を聴きながら、帰宅後のひと時をゆったりと過ごしました。
| Pfc 2: Songs Around the World | |
| Playing for Change Hear Music 2011-05-31 売り上げランキング : 12902 Amazonで詳しく見る by G-Tools | |
Playing for Changeのことは以前にも書いたことがありますが(こちら)、世界各地のミュージシャンが曲をバーチャルに共演し、音楽を通じて世界をつなげていこうというプロジェクトです。前作に入っていた「Stand By Me」などは、日本でもCMに使われたりして話題になりました。
その第2作が出るということで心待ちにしていたのですが、今回も世界のさまざまな場所からの音楽家が参加して曲を歌いつなぎ、音楽の楽しさやポジティブなパワーがひしひしと感じられる内容になっています。前作で「Stand By Me」や「One Love」などの大名曲がカバーされていたように、PFC2では「Imagine」や、ボブ・・マーリーの息子ステファンが参加する「Redemption Song」などが歌われています。
また、DVDには、前作で「Stand By Me」のリードヴォーカル的な位置づけだったロジャー・リドリーをフィーチャーした「(Sittin' On) The Dock Of The Bay」が入っているのも嬉しいところです。 ソウルフルで心地よい曲を聴きながら、帰宅後のひと時をゆったりと過ごしました。
2011年6月4日土曜日
[読書ノート]「おまんのモノサシ持ちや!」
先日のエントリで、デザイナー梅原真さんの著書「ニッポンの風景をつくりなおせ―一次産業×デザイン=風景」について書きましたが、梅原さんを取り上げたもう1冊の本を紹介します。
こちらは、日経BPの記者である著者が、梅原さんの活動を取材して著した本です。本人による書とこうした本がほぼ同時期に出版されるのも珍しいことだと思います。梅原さんは、日経の本の取材を受けていたために当初は「ニッポンの風景をつくりなおせ」の企画を渋ったそうですが、最終的にはそちらは”作品集”だという位置づけで仕分けをして出版に同意したそうです。
両方の本を読んでみて、「やはりどちらも出版してくれてよかった」と強く感じました。梅原さんが自ら、自分の作品やデザインした商品やサービスに対する依頼主の思いを綴る作品集がある一方で、少し離れた視点から梅原さんの仕事への取り組み方を読み解く本が別にあることで、より立体的に梅原さんのデザインに対する哲学とでも呼べるものが浮かび上がっています。
どちらの本からも強く感じられるのが、梅原さんがデザインを、生産者と消費者をつなぐコミュニケーションのあり方だと考えている点です。コミュニケーションのスイッチを入れ、人が商品やサービスに関心を向けるようになるためのツールとして、デザインは大きな可能性を持っているというのです。この本では、梅原さんが通常ネガティブに見られている要素(マイナス)を掛け合わせることで「プラス」を生み出し、それが意外感を持つことでコミュニケーションのスイッチを入れている、と分析しています。そしてそのために重要なのが、「自分たちが何者なのか、それを表明すること」だとしています。
デザインが、グラフィックや色づかいのカッコよさといった表面的な意匠の問題に留まるのか、より深く本質的なものをわかりやすく伝えるものになっているのかの違いは、このあたりにあるのではないかと感じます。
また、この本では梅原さんがグローバル化の時代の中でローカルが持つ意義について語った言葉が紹介されていました。グローバル化が進むほどローカルが持つ文化や伝統、多様性が大切になり、ローカルな資源を地元の人々の手で活用していくことが強みになる - というその主張に、深く共感しました。
| おまんのモノサシ持ちや! | |
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こちらは、日経BPの記者である著者が、梅原さんの活動を取材して著した本です。本人による書とこうした本がほぼ同時期に出版されるのも珍しいことだと思います。梅原さんは、日経の本の取材を受けていたために当初は「ニッポンの風景をつくりなおせ」の企画を渋ったそうですが、最終的にはそちらは”作品集”だという位置づけで仕分けをして出版に同意したそうです。
両方の本を読んでみて、「やはりどちらも出版してくれてよかった」と強く感じました。梅原さんが自ら、自分の作品やデザインした商品やサービスに対する依頼主の思いを綴る作品集がある一方で、少し離れた視点から梅原さんの仕事への取り組み方を読み解く本が別にあることで、より立体的に梅原さんのデザインに対する哲学とでも呼べるものが浮かび上がっています。
どちらの本からも強く感じられるのが、梅原さんがデザインを、生産者と消費者をつなぐコミュニケーションのあり方だと考えている点です。コミュニケーションのスイッチを入れ、人が商品やサービスに関心を向けるようになるためのツールとして、デザインは大きな可能性を持っているというのです。この本では、梅原さんが通常ネガティブに見られている要素(マイナス)を掛け合わせることで「プラス」を生み出し、それが意外感を持つことでコミュニケーションのスイッチを入れている、と分析しています。そしてそのために重要なのが、「自分たちが何者なのか、それを表明すること」だとしています。
デザインが、グラフィックや色づかいのカッコよさといった表面的な意匠の問題に留まるのか、より深く本質的なものをわかりやすく伝えるものになっているのかの違いは、このあたりにあるのではないかと感じます。
また、この本では梅原さんがグローバル化の時代の中でローカルが持つ意義について語った言葉が紹介されていました。グローバル化が進むほどローカルが持つ文化や伝統、多様性が大切になり、ローカルな資源を地元の人々の手で活用していくことが強みになる - というその主張に、深く共感しました。
2011年5月20日金曜日
TEDxTokyo 2011
21日(土)に開催されるTEDxTokyo 2011。今年のテーマは「Enter the Unknown 〜未知への扉〜」です。
http://tedxtokyo.com/ja/
国内外から、科学やビジネス、芸術などさまざまな分野のトップランナーたちおよそ30名を招いて、講演が行われます。当日の模様は、上記サイトでライブストリーミングされることになっています。
僕は昨年に続いて運営スタッフの一員としてイベントに関わっています。ボランティア・ベースなので、できることもできないこともありますが、昨年よりも深く関われているなと実感できるのは、自分の中では嬉しいことです。
TEDxTokyoには、いろいろな関わり方があります。スピーカーとして登壇される方、会場でイベントに参加される方、ライブストリーミングをご覧いただく方etc. 楽しみ方もまたいろいろですが、運勢スタッフとして参加するのも、TEDトークを翻訳するのとはまた違うやり甲斐があり、とても楽しいことだなと思っています(大変なことも多いけれど)。
開催まであと少し、どうぞお楽しみに。
http://tedxtokyo.com/ja/
国内外から、科学やビジネス、芸術などさまざまな分野のトップランナーたちおよそ30名を招いて、講演が行われます。当日の模様は、上記サイトでライブストリーミングされることになっています。
僕は昨年に続いて運営スタッフの一員としてイベントに関わっています。ボランティア・ベースなので、できることもできないこともありますが、昨年よりも深く関われているなと実感できるのは、自分の中では嬉しいことです。
TEDxTokyoには、いろいろな関わり方があります。スピーカーとして登壇される方、会場でイベントに参加される方、ライブストリーミングをご覧いただく方etc. 楽しみ方もまたいろいろですが、運勢スタッフとして参加するのも、TEDトークを翻訳するのとはまた違うやり甲斐があり、とても楽しいことだなと思っています(大変なことも多いけれど)。
開催まであと少し、どうぞお楽しみに。
2011年5月19日木曜日
「日本のデザイン2011」展と梅原真さんのトークイベント
ミッドタウンのデザインハブで開催中の「日本のデザイン2011」展(6/5まで)で行われた梅原真さんのトークショーに行ってきました。
「日本のデザイン2011」は、3人のデザイナーが「Re:S(りす)」の編集長などを務める藤本智士さん、そしてカメラマンとともに日本の地方を旅して、デザイナー独特の視点からその土地を見つめる、という企画です。参加したデザイナーは梅原真さん、森本千絵さん、山中俊治さん。それぞれ、秋田、兵庫、鹿児島(種子島)へと旅をしました。
デザインハブにはその旅の模様が展示されています。会場内に透明のビニールシートを何枚も吊り、そこに旅の様子が写真と文章、さらにツイッターでの当時のつぶやきなども交えて紹介するという内容。会場内を歩き回りながら上質の紀行文の「読み歩き」をするような構成がとても新鮮に感じられました(3つの旅の記録が文章でもしっかりと書かれているので、ちゃんと読もうとするとかなり時間がかかります。45分~1時間ぐらい見ておいた方がよいかも)。
この企画展に関連して、旅に出たデザイナーとカメラマン、そして藤本さんで旅を振り返るトークイベントが行われました。3日間の開催の中で、僕が行けたのは、梅原さんが参加したこの日だけ。他の2人を招いた回にも行きたかったのですが、仕事の都合でそちらは無理でした。でも、10年ぐらい前に「砂浜美術館」のことを知ってそのコンセプトに衝撃を受けてから、ずっとお話を伺ってみたいと思っていた梅原さんのトークがナマで聞けただけでも、これは本当に嬉しい機会でした(梅原さんが東京で講演やこうしたイベントに出ることはほとんどないのです)。
梅原さんは、地元・高知を中心に、一次産業の産品やサービスに関わる分野に特化したデザインを行っています。その作品やデザインの背景は、著書「ニッポンの風景をつくりなおせ 一次産業×デザイン=風景」の中でも紹介されていますが、イベントでも梅原さんのデザインに対する哲学を感じ取れるような発言が端々にありました。印象的な言葉をいくつか紹介します。
「デザインは人生相談から始まる。」
「コミュニケーションを上手くできるようにするのがデザイン。かっこいいとか悪いという問題ではない。」
「スケールが合っているということ。それは人の幸せに大いに関係している。」
デザインとは、ただ単にグラフィックを指すのではなく、売れない農産物や加工品などを抱えた農家や漁師の人が相談にやってきて、そこからデザインの仕事が始める。そして、地元の遺伝子を適度に織り込みながらデザインすることで、コミュニケーションのスイッチを入れる。それが製品を売り、経済を回し、一次産業を持続させることにつながる。-そんな哲学です。
梅原さんの言葉を聞いていると、また、「日本のデザイン2011」の旅の途中で3人のデザイナーが出会った地元の人々のエピソードを読んでいると、「ローカルが元気で幸せであること」の大切さが身に沁みて感じられました。いま自分はボランティアでTEDの活動に携わっています。これは、国境や言葉の壁を超えて良いアイデアを広めていこうという言わばグローバルな方向性をもった活動ですが、そうしたグローバル性と、梅原さんや「日本のデザイン2011」が提示しているようなローカル性を上手く結びつけることができたらすごく面白いのではないか、という思いが心に浮かんできました。
「日本のデザイン2011」は、3人のデザイナーが「Re:S(りす)」の編集長などを務める藤本智士さん、そしてカメラマンとともに日本の地方を旅して、デザイナー独特の視点からその土地を見つめる、という企画です。参加したデザイナーは梅原真さん、森本千絵さん、山中俊治さん。それぞれ、秋田、兵庫、鹿児島(種子島)へと旅をしました。
デザインハブにはその旅の模様が展示されています。会場内に透明のビニールシートを何枚も吊り、そこに旅の様子が写真と文章、さらにツイッターでの当時のつぶやきなども交えて紹介するという内容。会場内を歩き回りながら上質の紀行文の「読み歩き」をするような構成がとても新鮮に感じられました(3つの旅の記録が文章でもしっかりと書かれているので、ちゃんと読もうとするとかなり時間がかかります。45分~1時間ぐらい見ておいた方がよいかも)。
この企画展に関連して、旅に出たデザイナーとカメラマン、そして藤本さんで旅を振り返るトークイベントが行われました。3日間の開催の中で、僕が行けたのは、梅原さんが参加したこの日だけ。他の2人を招いた回にも行きたかったのですが、仕事の都合でそちらは無理でした。でも、10年ぐらい前に「砂浜美術館」のことを知ってそのコンセプトに衝撃を受けてから、ずっとお話を伺ってみたいと思っていた梅原さんのトークがナマで聞けただけでも、これは本当に嬉しい機会でした(梅原さんが東京で講演やこうしたイベントに出ることはほとんどないのです)。
梅原さんは、地元・高知を中心に、一次産業の産品やサービスに関わる分野に特化したデザインを行っています。その作品やデザインの背景は、著書「ニッポンの風景をつくりなおせ 一次産業×デザイン=風景」の中でも紹介されていますが、イベントでも梅原さんのデザインに対する哲学を感じ取れるような発言が端々にありました。印象的な言葉をいくつか紹介します。
「デザインは人生相談から始まる。」
「コミュニケーションを上手くできるようにするのがデザイン。かっこいいとか悪いという問題ではない。」
「スケールが合っているということ。それは人の幸せに大いに関係している。」
デザインとは、ただ単にグラフィックを指すのではなく、売れない農産物や加工品などを抱えた農家や漁師の人が相談にやってきて、そこからデザインの仕事が始める。そして、地元の遺伝子を適度に織り込みながらデザインすることで、コミュニケーションのスイッチを入れる。それが製品を売り、経済を回し、一次産業を持続させることにつながる。-そんな哲学です。
梅原さんの言葉を聞いていると、また、「日本のデザイン2011」の旅の途中で3人のデザイナーが出会った地元の人々のエピソードを読んでいると、「ローカルが元気で幸せであること」の大切さが身に沁みて感じられました。いま自分はボランティアでTEDの活動に携わっています。これは、国境や言葉の壁を超えて良いアイデアを広めていこうという言わばグローバルな方向性をもった活動ですが、そうしたグローバル性と、梅原さんや「日本のデザイン2011」が提示しているようなローカル性を上手く結びつけることができたらすごく面白いのではないか、という思いが心に浮かんできました。
2011年5月8日日曜日
[読書ノート]「ニッポンの風景をつくりなおせ」
GWの連休中に開催される、高知県黒潮町・砂浜美術館の「Tシャツアート展」。今年も行くことはできませんでしたが、とても好きな場所です。大阪にいた頃は、夜行バスを使って「ゼロ泊2日」で訪れたこともありました。
東京からだとどうしても腰が重くなってしまうのですが、今年は「砂浜美術館」のコンセプトの生みの親であるデザイナーの梅原真さんの本を2冊読み、多少なりとも気分を味わうことしました。どちらも非常に面白かったので、1冊ずつ紹介していきます。
まずは梅原さん自身の手による作品集「ニッポンの風景をつくりなおせ―一次産業×デザイン=風景」です。
梅原さんは、高知県を拠点に、一次産業に関わる物品や企画のデザインを手がけている方です。目線をずらすことで、それまで気づかれなかった地域の産品が持つ魅力をあぶり出し、それを広く人々に伝えるという活動を続けています。一次産業にデザインをかけあわせて新しい価値を生み、経済を回すことで、その産業が生き延びるとともに、それに関わる地元の風景を残していくことができる - これが梅原さんの活動の源であることが、本書を通じて幾度も語られていきます。
砂浜美術館のコンセプト作りに加え、お茶や鰹、アイスクリームなど、梅原さんが手がけた産品のデザインワークとともに、それぞれにまつわるエピソードを紹介していくというのがこの本の構成です。当初書店で見かけたときは、写真で大きく扱われているデザインの紹介という側面が印象に残り、ちょっと高めの値段とも相まって失礼ながら購入には至らなかったのですが、後日手に取って読み始めると、あまりの面白さに一気に最後まで行きました。特に、各産品の開発や販売に携わった「人」に焦点を当てながら、梅原さんの主張や考えを織り交ぜつつ、デザインが生まれ完成するプロセスが語られる文章部分が秀逸です。
梅原さんが大切にしていることを本書から抜き出すと、例えばこんなキーワードが見えてきます。
「マイナスをプラスに変える力」
「情報を一つの濃縮された形にして、端的に生活者に受け渡すコミュニケーションデザイン」
「きっかけを掴んで商品をつくっていく力」
「バックできる力」
取り上げられたそれぞれの産品やデザインワークを見ながら、梅原さんの作品にはこれらの思想が太い軸として貫かれていることが実感できました。と同時に、上に述べたようなことは、地域の一次産業だけでなく、より広い分野で大切なことなのではないかとも感じました。特に、今の日本は、一次産業の問題に加えて人口の減少、経済の停滞、震災による大きなダメージなど、いろいろな困難を抱えています。その中で、これまで通りの開発や経済成長を最優先にし続け、「前へ前へ」と進もうとするやり方とは違うアプローチも必要とされているのではないかという気持ちになっている人も、少なからずいるように見受けられます。そのような中で、この本に書かれているような、視線をずらしながら、そして必要な時にはスイッチを「後退」にも入れながら、たとえマイナスのものであってもプラスに変えていこうとする姿勢が、個人にとっても組織に取っても、とても重要なのではないかという気がします。
東京からだとどうしても腰が重くなってしまうのですが、今年は「砂浜美術館」のコンセプトの生みの親であるデザイナーの梅原真さんの本を2冊読み、多少なりとも気分を味わうことしました。どちらも非常に面白かったので、1冊ずつ紹介していきます。
まずは梅原さん自身の手による作品集「ニッポンの風景をつくりなおせ―一次産業×デザイン=風景」です。
| ニッポンの風景をつくりなおせ―一次産業×デザイン=風景 | |
| 梅原 真 羽鳥書店 2010-07-09 売り上げランキング : 99086 Amazonで詳しく見る by G-Tools | |
梅原さんは、高知県を拠点に、一次産業に関わる物品や企画のデザインを手がけている方です。目線をずらすことで、それまで気づかれなかった地域の産品が持つ魅力をあぶり出し、それを広く人々に伝えるという活動を続けています。一次産業にデザインをかけあわせて新しい価値を生み、経済を回すことで、その産業が生き延びるとともに、それに関わる地元の風景を残していくことができる - これが梅原さんの活動の源であることが、本書を通じて幾度も語られていきます。
砂浜美術館のコンセプト作りに加え、お茶や鰹、アイスクリームなど、梅原さんが手がけた産品のデザインワークとともに、それぞれにまつわるエピソードを紹介していくというのがこの本の構成です。当初書店で見かけたときは、写真で大きく扱われているデザインの紹介という側面が印象に残り、ちょっと高めの値段とも相まって失礼ながら購入には至らなかったのですが、後日手に取って読み始めると、あまりの面白さに一気に最後まで行きました。特に、各産品の開発や販売に携わった「人」に焦点を当てながら、梅原さんの主張や考えを織り交ぜつつ、デザインが生まれ完成するプロセスが語られる文章部分が秀逸です。
梅原さんが大切にしていることを本書から抜き出すと、例えばこんなキーワードが見えてきます。
「マイナスをプラスに変える力」
「情報を一つの濃縮された形にして、端的に生活者に受け渡すコミュニケーションデザイン」
「きっかけを掴んで商品をつくっていく力」
「バックできる力」
取り上げられたそれぞれの産品やデザインワークを見ながら、梅原さんの作品にはこれらの思想が太い軸として貫かれていることが実感できました。と同時に、上に述べたようなことは、地域の一次産業だけでなく、より広い分野で大切なことなのではないかとも感じました。特に、今の日本は、一次産業の問題に加えて人口の減少、経済の停滞、震災による大きなダメージなど、いろいろな困難を抱えています。その中で、これまで通りの開発や経済成長を最優先にし続け、「前へ前へ」と進もうとするやり方とは違うアプローチも必要とされているのではないかという気持ちになっている人も、少なからずいるように見受けられます。そのような中で、この本に書かれているような、視線をずらしながら、そして必要な時にはスイッチを「後退」にも入れながら、たとえマイナスのものであってもプラスに変えていこうとする姿勢が、個人にとっても組織に取っても、とても重要なのではないかという気がします。
2011年5月6日金曜日
シーカヤッキング
先日、葉山の海で親子シーカヤッキングの半日ツアーに参加してきました。長者が崎の浜からカヤックで岬に向かい、潮の引いた磯場で生き物を観察するという内容のものです。4歳の子どもはこうした形で海に乗り出すのは初めて。怖がるかなと思いましたが、心配は無用で、かなり楽しんでいたようです。
岩の間をカヤックで通り抜けたり、海藻や海の底を眺めながらパドリングしたりといったことももちろん楽しかったのですが、磯場でガイドの方たちが見せてくれた、海の生き物や生態系に関する豊富な知識がツアーをさらに素晴らしいものにしてくれました。海好きと言いながら、磯に暮らすカニや貝の名前をほとんど知らない自分が恥ずかしくもなりましたが・・・。
イベントを主催してくれたのは、葉山のNPOオーシャンファミリー海洋自然体験センターの方たちです。クラブハウスで聞いたお話も、海や浜辺での身のこなしも、自然体で海と接している姿が伝わってきて、すごく素敵だなと感じました。今年は自分ももう少し海と接する機会を増やして行こう、と思いました。
岩の間をカヤックで通り抜けたり、海藻や海の底を眺めながらパドリングしたりといったことももちろん楽しかったのですが、磯場でガイドの方たちが見せてくれた、海の生き物や生態系に関する豊富な知識がツアーをさらに素晴らしいものにしてくれました。海好きと言いながら、磯に暮らすカニや貝の名前をほとんど知らない自分が恥ずかしくもなりましたが・・・。
イベントを主催してくれたのは、葉山のNPOオーシャンファミリー海洋自然体験センターの方たちです。クラブハウスで聞いたお話も、海や浜辺での身のこなしも、自然体で海と接している姿が伝わってきて、すごく素敵だなと感じました。今年は自分ももう少し海と接する機会を増やして行こう、と思いました。
2011年5月5日木曜日
[TED]キャロライン・ケイシー「限界の向こう側」
日本語訳のレビューをしたキャロライン・ケイシーのTEDトーク「限界の向こう側」が公開されました。困難を乗り越え、自らの信念を持ち続けることでこんなにも人の可能性は広がるのかと、心を揺さぶられました。是非、ご覧になってみて下さい。
[TED Women, 15分34秒]
[TED Women, 15分34秒]
2011年5月2日月曜日
アメリカからの友情
震災への支援について、僕の身の回りに起きていることを紹介します。ささやかな事例ですが、遠くからでも災害から立ち上がろうとしている方たちを応援しようとしている人がいること、そしてそのつながりから僕も大きな励ましを受けていることを記しておきたいと思います。
以前カリフォルニアに留学していた時、アパートの隣の部屋に住んでいたおばさんとお婆ちゃんの母子に仲良くしてもらっていました。母親のカーラが85歳、娘のローズマリーが60歳ぐらい。当時1歳だったうちの子をすごく可愛がってくれ、また息子も、隣の家で飼っていた猫(よく廊下を散歩していた)に興味津々でした。僕たちが帰国した後も、時折メールでの連絡は続け、カリフォルニアを訪れる際は2人のところに遊びに行ったり していました。
3月の震災の後、 ローズマリーがうちに電話をかけて来てくれました。それまで、彼女たちと国際電話でのやり取りをしたことはなかったので、どれ程心配してくれているのかが察せられました。津波の被害や原発の報道などを向こうで見て、僕たちのことを案じてくれたのだと思います。気遣いに感謝しつつ、大きな地震だったけれど、東京に住んでいる自分たちは大丈夫だということを伝えました。
それから2週間ほどしたある日。2人から封筒が届きました。僕たちのこと、そして被災地の人々を気遣う手紙とともに、10羽の折り鶴(以前に作り方を教えたことがありました)、そして何と100ドルの郵便為替が同封されていました。温かいメッセージ、そして「Friends forever」という結びのひと言を見て、涙がこぼれそうでした。決して裕福ではないだろう2人からいただいたお金の重さを感じつつ、2人がうちの子どもにとても良くしてくれていることを考え、被災地の子どもたちに絵本を買って送るための資金の一部として使うことにしました。そのことを報告すると、「よかった。あのお金は、どこかの団体に寄付するものでなく、直接役に立ててもらいたかったの。」という返事がきました。
そして数日前。2人から再び封筒が届き、メッセージ・カードとともに今回も100ドル分の郵便為替が同封されていました。100ドルというのは、決して少ない額ではありません。また、日本での換金時に手数料がかからないので、アメリカで郵便為替を作る時点で少なからぬ手数料がかかっているはずです。あまり負担になっていなければよいのだけど・・・と心配をしつつ、2人の友情と好意に深く感謝する返信を送りました。「直接役立ててほしい」と僕たちに支援金を送ってくれた以上、これを大きな団体に寄付する訳には行きません。2人の代理として、現地で活動をしている団体で子どもの支援を行っているところに直接寄付をしようと、現在宛先を考えているところです。
カーラとローズマリーからいただいた温かいメッセージと支援金を通じて、個人のつながりの大切さ、そして広く災害支援についていろいろなことを考えました。もし逆のケースでアメリカで地震が起きていたら、自分は2人に同じような気遣いの言葉や支援金を送ることができていただろうか?遠くアメリカからいただいた好意に比する継続的な支援を、被災地と同じ日本に住む自分が出来ているだろうか?などなど。2人の姿勢に見習わなくてはいけない点がいくつもあるなと感じつつ、人と人とのつながりを通して、最も支援をしたいと思う分野に直接お金やモノが回るような支援のあり方に、こうした形で少しでも貢献できていければよいなとも考えています。
以前カリフォルニアに留学していた時、アパートの隣の部屋に住んでいたおばさんとお婆ちゃんの母子に仲良くしてもらっていました。母親のカーラが85歳、娘のローズマリーが60歳ぐらい。当時1歳だったうちの子をすごく可愛がってくれ、また息子も、隣の家で飼っていた猫(よく廊下を散歩していた)に興味津々でした。僕たちが帰国した後も、時折メールでの連絡は続け、カリフォルニアを訪れる際は2人のところに遊びに行ったり していました。
3月の震災の後、 ローズマリーがうちに電話をかけて来てくれました。それまで、彼女たちと国際電話でのやり取りをしたことはなかったので、どれ程心配してくれているのかが察せられました。津波の被害や原発の報道などを向こうで見て、僕たちのことを案じてくれたのだと思います。気遣いに感謝しつつ、大きな地震だったけれど、東京に住んでいる自分たちは大丈夫だということを伝えました。
それから2週間ほどしたある日。2人から封筒が届きました。僕たちのこと、そして被災地の人々を気遣う手紙とともに、10羽の折り鶴(以前に作り方を教えたことがありました)、そして何と100ドルの郵便為替が同封されていました。温かいメッセージ、そして「Friends forever」という結びのひと言を見て、涙がこぼれそうでした。決して裕福ではないだろう2人からいただいたお金の重さを感じつつ、2人がうちの子どもにとても良くしてくれていることを考え、被災地の子どもたちに絵本を買って送るための資金の一部として使うことにしました。そのことを報告すると、「よかった。あのお金は、どこかの団体に寄付するものでなく、直接役に立ててもらいたかったの。」という返事がきました。
そして数日前。2人から再び封筒が届き、メッセージ・カードとともに今回も100ドル分の郵便為替が同封されていました。100ドルというのは、決して少ない額ではありません。また、日本での換金時に手数料がかからないので、アメリカで郵便為替を作る時点で少なからぬ手数料がかかっているはずです。あまり負担になっていなければよいのだけど・・・と心配をしつつ、2人の友情と好意に深く感謝する返信を送りました。「直接役立ててほしい」と僕たちに支援金を送ってくれた以上、これを大きな団体に寄付する訳には行きません。2人の代理として、現地で活動をしている団体で子どもの支援を行っているところに直接寄付をしようと、現在宛先を考えているところです。
カーラとローズマリーからいただいた温かいメッセージと支援金を通じて、個人のつながりの大切さ、そして広く災害支援についていろいろなことを考えました。もし逆のケースでアメリカで地震が起きていたら、自分は2人に同じような気遣いの言葉や支援金を送ることができていただろうか?遠くアメリカからいただいた好意に比する継続的な支援を、被災地と同じ日本に住む自分が出来ているだろうか?などなど。2人の姿勢に見習わなくてはいけない点がいくつもあるなと感じつつ、人と人とのつながりを通して、最も支援をしたいと思う分野に直接お金やモノが回るような支援のあり方に、こうした形で少しでも貢献できていければよいなとも考えています。
2011年4月23日土曜日
リサ・ガンスキー:次世代のビジネスは「メッシュ」である(日本語訳文)
以下は、TED Talksのひとつ「リサ・ガンスキー:次世代のビジネスは『メッシュ』である(Lisa Gansky: The future of business is the "mesh")」の、拙訳による日本語訳文です。このトークの紹介についてはこちらをご覧ください。
リサ・ガンスキー:次世代のビジネスは「メッシュ」である(紹介)
自分がこれまでに翻訳したTEDトークを紹介するエントリです。今回も引き続き、翻訳・レビューが終わって日本語字幕が公開されたばかりのトークです。
「リサ・ガンスキー:次世代のビジネスは「メッシュ」である(Lisa Gansky: The future of business is the "mesh")」
[TED@Motorcity, 14分48秒]
スピーカーのリサ・ガンスキーはアメリカの起業家で、少し前に邦訳が出たビジネス書「メッシュ すべてのビジネスは〈シェア〉になる」の著者でもあります。この本の日本語版公式サイト(こちら)によると、メッシュとは、「モバイル・SNS・クラウドなどの情報インフラとデータを網目のようにつないで適時に適量なだけモノやサービスを提供するビジネス」という説明がされています。具体的な企業やサービスの事例を挙げながらこのメッシュというコンセプトを説明しようというのが、このTEDトークの大まかな内容です。
メッシュ・ビジネスを行うには、人々がシェアを行う場となるプラットフォームを作り上げることが重要だという主張は、まさにその通りです。ただ、プラットフォームというと、得てしてグーグルやアマゾンなどの巨大企業に目が行きがちです。このトークでは、ジップカーのような注目企業だけでなく、個人あるいは小さな組織が行っているような雑貨屋の例まで語られていることで、メッシュというコンセプトを身近に感じることのできるものにしている気がします。
このトークはとても面白いものでしたが、同時に訳すのに苦労したトークでもありました。話す文章が必ずしも(主語)-(動詞)のパターンになっていない箇所がいくつもあり、そのままどんどん先に行ってしまうからです。僕の一次訳を見てくれたレビュワーの方に、本当に助けていただきました。その分、読みやすい訳になったのではないかと思っています。
「リサ・ガンスキー:次世代のビジネスは「メッシュ」である(Lisa Gansky: The future of business is the "mesh")」
[TED@Motorcity, 14分48秒]
スピーカーのリサ・ガンスキーはアメリカの起業家で、少し前に邦訳が出たビジネス書「メッシュ すべてのビジネスは〈シェア〉になる」の著者でもあります。この本の日本語版公式サイト(こちら)によると、メッシュとは、「モバイル・SNS・クラウドなどの情報インフラとデータを網目のようにつないで適時に適量なだけモノやサービスを提供するビジネス」という説明がされています。具体的な企業やサービスの事例を挙げながらこのメッシュというコンセプトを説明しようというのが、このTEDトークの大まかな内容です。
メッシュ・ビジネスを行うには、人々がシェアを行う場となるプラットフォームを作り上げることが重要だという主張は、まさにその通りです。ただ、プラットフォームというと、得てしてグーグルやアマゾンなどの巨大企業に目が行きがちです。このトークでは、ジップカーのような注目企業だけでなく、個人あるいは小さな組織が行っているような雑貨屋の例まで語られていることで、メッシュというコンセプトを身近に感じることのできるものにしている気がします。
このトークはとても面白いものでしたが、同時に訳すのに苦労したトークでもありました。話す文章が必ずしも(主語)-(動詞)のパターンになっていない箇所がいくつもあり、そのままどんどん先に行ってしまうからです。僕の一次訳を見てくれたレビュワーの方に、本当に助けていただきました。その分、読みやすい訳になったのではないかと思っています。
ラベル:
TED,
働き方,
翻訳したトークの紹介
2011年4月12日火曜日
「マーク・ベゾス:ボランティア消防士が語る人生の教え」(日本語訳文)
以下は、TED Talksのひとつ「マーク・ベゾス:ボランティア消防士が語る人生の教え(Mark Bezos: A life lesson from a volunteer firefighter)」の、拙訳による日本語訳文です。このトークの紹介についてはこちらをご覧ください。
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