いま、地方で生きるということ | |
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この本は、震災の後に、働く場所や生きる場所について著者が思いを巡らしながら東北と九州を巡り、知人やそのまた先のつながりの人へインタビューを重ねた記録です。登場する人たちの言葉を読みながら強く感じたのは、彼らが皆、しっかりとその地に腰を下ろしながら、それでいて必要とあれば軽やかに他の場所で動くこともできる人だなということでした。
根を張りながら、一方で自ら綿毛になることもできるような生き方。地方に暮らすからといって、必ずしも生活が単調で退屈になる訳ではないし、慣習や近所づきあいに縛られ窮屈な思いをする必要もない。内向きな姿勢を取っ払い、地元を見つめながらも外に対してオープンな姿勢でいることができれば、互いに顔が見えやすい関係や手頃な街のサイズ、自然との距離の近さといった要素が都会には無い強みになるのかもしれない。そんな暮らし、いいかもしれないな。この本を読んで、そんなことを感じました。
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