部屋の整理をしていたら、10年以上前に初めて買ったデジカメが出てきました。EPSONのCP-600というデジカメです。発売が1998年5月となっていますから、その年の夏~秋ごろに手に入れたもののはずです。
130万画素、単焦点。実際は、たくさん枚数を撮るため、ほとんどいつも一番画質の低いモード(30万画素ぐらい?)にしていました。電池の消耗が速くシャッターを押してからの反応も間が開くなど、当時も不便だなあと思うことはあったのですが、写真の色合いは結構好きで、いろいろなところに持っていっていました。その頃はパソコンのクラッシュも今よりずっと高い頻度で起き、コンパクトフラッシュなど外部メモリの値段もまだ高かったので、このデジカメで撮ったけれど今は残っていない写真や、辛うじて自宅で印刷した色のくすんだ写真だけが残っているものが少なからずあります。いま手元にあるものの中から、旅行の写真をいくつかご紹介します。
ヴェトナム、トルコ、マダガスカル etc.どの写真も思い出深いものばかりです。
ところでこのデジカメ、今でも電池を入れればちゃんと動くのですが、機能や利便性といった点で最近のデジカメとの差がありすぎるので、さすがに今使おうとはあまり思いません。自分は数十年前の古い銀塩カメラを大いに楽しんで使っているのですが、それとは対照的です。
クラシック・カメラと呼ばれたりして逸品扱いされる昔の銀塩カメラはありますが、恐らく今も、今後も「クラシック・デジカメ」というものは出てこないのではないかと思います。電気系統や電子部品の寿命の問題に加え、"今"のモデルの方が"昔"のモデルよりも遥かに機能が高いというデジタル機器の特性があるからです。
もちろん自分もデジカメの便利さは身にしみてわかっていますが、電池がなくても自分で絞りやピントを設定して写真を写すことができる昔のマニュアル・カメラを手にすると、数十年という時間を越えてなお道具として魅力を放っているその完成度の高さに驚かされます。機能や便利さだけを考えれば圧倒的にデジカメの方が有利なのですが、そうした要素はあっという間にバージョンアップされていくので、機能的な寿命という点ではアナログのカメラよりもずっと短いのではないかという気がします。「機能面での寿命が短く、時が経つと、使える状態にあっても使われることがなくなってしまう」というのは、デジタル機器の大きな弱点だと言えるのではないでしょうか。昔のデジカメに触れ、それで撮った写真を懐かしく思い出しながらも、そんなことを考えました。
2011年1月14日金曜日
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