2010年8月30日月曜日

ロジャー・リドリー

先日紹介した(こちら)Playing for Changeによる「Stand By Me」の演奏はロサンゼルスをベースに活動していたストリート・ミュージシャン Roger Ridley(ロジャー・リドリー)のパフォーマンスがベースになっています。

リドリーの歌う「Stand By Me」をサンタモニカで聴いたことが世界のミュージシャンを結ぶPlaying for Changeのコンセプトにつながっていったと制作者が回顧しているように(こちら)彼はこのプロジェクトで非常に重要な役割を果たした人物ですが、2005年に亡くなっています。

そのソウルフルな歌声に惹かれて「どんな人なんだろう」と彼のウェブサイト(こちら)を訪れた時にそのことを知ってとても残念だったのですが、プロフィールにあったひと言も深く印象に残りました。冒頭のところで、「自分は『喜び』を与える仕事に就いているんだ(I was in the "JOY" business)」と書かれていたのです。

「Joy business」という言葉はあまり聞き慣れないものですが、頭の中で反芻するうちにすごく素敵な言葉だなあと思うようになりました。よく使われる「エンターテインメント・ビジネス」がより商業面を強調しているように感じられるのに対し(良いとか悪いということではなく、例えばマイケル・ジャクソンに代表されるように)、「ジョイ・ビジネス」という言葉はより深く、より純粋な”喜び”というものを想起させます。そして、ロジャー・リドリーが毎週末ラスベガスから片道5時間近くをかけてサンタモニカの路上まで演奏に来ていたということを知り、彼がしていたのは正に「ジョイ・ビジネス」だったんだなということを強く感じたのです。

そんなロジャー・リドリーの演奏をPlaying for Changeのチームが収めたもうひとつの曲があります。サム・クックの「Bring It on Home to Me」です。 「Songs Around the World」のCDには入っていませんが、これもソウルの名曲中の名曲です。ぜひご覧になってみてください。

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