2010年8月26日木曜日

きりのなかのサーカス

ブルーノ・ムナーリ(Bruno Munari)というイタリアのデザイナーがいます。10年ほど前に亡くなっているのですが、とても独創的な絵本や子ども向けのおもちゃを生み出したことでも知られています。

彼の代表作のひとつである「きりのなかのサーカス」という絵本(初版1968年)の邦訳が、今年9月にフレーベル館から復刻出版されました。しかも訳したのは谷川俊太郎さん。最近それを知ってさっそく読んでみたのですが、デザインのセンスと遊び心にあふれるすごく素敵な絵本でした。

きりのなかのサーカス
きりのなかのサーカスBruno Munari

フレーベル館 2009-09
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ページの一部が切り取られていたり穴が開いていたりと仕掛け絵本の一種なのですが、イラストと切り抜きや穴などを組み合わせたページの構成や鮮やかな色使いが本当に斬新で、こんな絵本ってあるんだという驚きが最初の感想でした。トレーシングペーパーを使って表現される「霧の中」の感じも秀逸です。大人でも十分に楽しめますが、子どもが読めばさらに感受性が刺激されるのではないかと思うような本でした。

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