2011年2月11日金曜日

種田山頭火

少し前、何気なく手に取った種田山頭火の句集にすっかりやられてしまいました。何でそれを読もうと思ったのかもはっきりと思い出せないのですが、山頭火が作った句の一つ一つが、自分の中にずしーんと響いてきました。

種田山頭火(1882-1940)。俳人ですが、自由律俳句という、五・七・五にとらわれない形式の句をたくさん残しています。放浪の暮らしを送りながら詠まれた山頭火の句からは、孤独ややるせなさを受け入れた上で周囲の自然を温かい目線で描いたようなものが多くあり、自分はそこに特に惹かれたのかなという気がします。彼の句集は、紀行文学として読んでも非常に面白いものだと思います。

印象に残った句を、いくつか紹介します。

「あの雲がおとした雨にぬれてゐる」

「雪空の最後の一つをもぐ」

「けふもいちにち風をあるいてきた」

「うれしいこともかなしいことも草しげる」


山頭火句集 (ちくま文庫)
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筑摩書房 1996-12
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