2011年2月14日月曜日

「ブライアン・グリーンが語るひも理論」(紹介)

自分がこれまでに翻訳したTEDトークを紹介するエントリです。

「ブライアン・グリーンが語るひも理論 (Brian Greene on string theory)」

[TED2005, 19分10秒]

理論物理学者で、超ひも理論の提唱者として知られるブライアン・グリーンによるトークです。原子や素粒子よりもさらに小さな物質の基本単位として、ひものような振動するエネルギーの繊維があるとし、そのモデルに基づく宇宙の構造を説明しています。

自分は物理について全く詳しくないので、ただ「10次元の空間と1次元の時間を持つ宇宙」と言われても想像の範囲を超えています。でもこのトークでは、アインシュタインやテオドール・カルツァなど、時空の性質についての先駆的な研究をしてきた人たちの業績を振り返りながら、また平易な例を用いながら高次元宇宙についての説明をしているので、何となくはそれがどういうものなのかイメージできました。講演原稿を見ながら訳している時は、随分と同じことを繰り返し言ってるなという気がしていましたが、動画とともに見直して、「こういう難解な話を一般向けにする時は、これ位かみ砕いて繰り返し説明しないとわからないな」と実感しました。それぐらい丁寧な説明がされているトークだと思います。

ちなみに、ブライアン・グリーンはつい先月(2011年1月)に新著「The Hidden Reality: Parallel Universes and the Deep Laws of the Cosmos」を出版しました。僕は読んでいませんが、Amazon.comで書評やレビューを見ると(こちら)、かなり高評価を受けているようです。早く邦訳が出てくれると良いなと期待しています。

<その他の関連リンク>
・ウィキペディアでの「超ひも理論」の項目(こちら
・コロンビア大学の教員紹介ページ
・著書「エレガントな宇宙―超ひも理論がすべてを解明する」(2001年)
・著書「宇宙を織りなすもの―時間と空間の正体」(上)(下)(2009年)

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