2011年3月28日月曜日

「カーク・シトロン:本物のニュースとは」(紹介)

自分がこれまでに翻訳したTEDトークを紹介するエントリです。

「カーク・シトロン:本物のニュースとは (Kirk Citron: And now, the real news )」

[TED2010, 3分22秒]

The Long News」というサイトのキュレーターがそのプロジェクトの狙いと意義を伝える、短いトークです。

「The Long News」は、50年後、100年後も重要であり続けるであろうニュースを見出し、それに光を当てて残して行こうという取り組みです。ダニー・ヒリス、スチュアート・ブランド、ケビン・ケリーらが設立した「ロング・ナウ協会」のプロジェクトの一つとして行われています。

自分たちが日々さまざまなニュースに囲まれて過ごしていることは実感しやすいものだと思いますが、例えばロイター1社だけで年に350万ものニュース記事を配信しているという冒頭のひと言には驚きました。膨大なニュースの中で長期的にも重要な意味合いを持つものは限られていて、しかも、必ずしもそうしたニュースが大きな扱いを受ける訳ではないという主張も納得ができるものです。「The Long News」のサイトを見ると、あまり頻繁に取り上げるニュースのアップデートがされていない(最近は月に1~2回程度)ので、どれ程日々のニュースを詠み込んだ上での選択なのだろう?というのは若干疑問を感じますが、このトークで語られている理念には共感を覚えます。

我が身に引きつけて言うならば、日本ではいま、東北から関東を襲った大震災のニュースが日々大量に流れて来ています。その時々の最新ニュースに注意を払うことはもちろん大切ですが、目先の情報のみにとらわれることなく、今回の地震・津波およびそこから派生した原発の問題まで、この災害がもたらした甚大な影響の中で50年先、100年先にまで伝えていくべきことは何か、という視点を時には持つことも必要なのではないか、という気にさせられました。

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