2011年12月21日水曜日

暗闇ごはん

自分が関わっているTEDxKids@Tokyoの仲間たちと、「暗闇ごはん」を体験してきました。

これは、視覚を奪うという通常は体験することのない状態で食事を取ることから食について改めて考え直す、という企画です。TEDxKids@Tokyoメンバーの1人であり、浅草にある緑泉寺の住職をされている青江覚峰さんが行っています。

http://www.higan.net/kurayami/

当日はTEDxTokyo yzのメンバーも加わり総勢15名程度の賑やかな催しとなりました。

食事は、アイマスクをした上で席に着き、一品ずつ料理を味わっていきました。触覚に頼ってお膳から食べ物を口に運ぶことの難しさや、目が見えないと食材がなかなかわからない自分の味覚の未熟さを痛感するとともに、興味深かったのは周囲の人とのコミュニケーションがいつも以上に密になっていたことでした。会場に入る前に目が見えない状態になるので、隣や前の席に誰がいるのかは会話で確認するしかありません。また、どんな料理が出て来るのかわからない、そして自分の味覚だけでは食材が判別できないものがある、という状況の中では、コミュニケーションを通して「今食べているものは何なのか」をともに推量するという安心感や、好奇心の充足につながったのだと思います。

詳細は記しませんが、いただいた料理はどれも手間と心がこもった素晴らしいものでした。食事後に明かりをつけて一品ずつ解説をしていただきましたが、食材の選択から調理法まで、それぞれに込められた思いを伺いながら、食べるということ、人と人や人と自然のつながり、そしておもてなしの心遣いといったことに、改めて思いを馳せました。